Gundotra氏は、iPhoneのワイヤレス接続を無効にする機内モードに切り替えても、Gmail内のメールを閲覧して読めることを示してみせた。このデモンストレーションを見るには、iPhone Buzz上のデモビデオをチェックしてほしい。
オフライン機能では、当然ながら、ネットワークから新しいデータを取得することができないものの、再びネットワークに接続した時に、同期するようになっている。一方、オンライン中でも、メールは携帯電話上のローカルデータベースに保存される。
Gundotra氏は「このローカルデータベースの使用によって、Gmailの動作は、非常に高速になっていることに気づくだろう」と述べた。今回披露されたGmailでは、受信箱をスクロール中に、浮き上がって表示されるツールバーなども紹介された。
Googleが、iPhone向けに、ウェブベースのGmailアプリケーションの新バージョンを検討していることには、いくつかの理由で意義深いものがある。まず、Googleは、iPhone上でもGmailの全機能、たとえば、 検索、ラベル分類、スレッド機能なども提供したいと考えている。Appleがデフォルトで提供している、iPhoneのメールアプリケーションには、こうした機能が搭載されていない。しかしながら、より広義には、ウェブベースのアプリケーションによって、AppleやMicrosoftなどの特定の企業がコンピューティング技術に課す制限を回避できることを示したという点でも、大いに意義がある。
Appleは、iPhoneおよびiPod touch向けのソフトウェアをダウンロード購入できる「App Store」で、大きな成功を収めてきた。しかしながら、同社は、App Storeに制限をかけており、iPhoneやiPod touch向けに限定して開発されたソフトウェアのみが並んでいる。一方、ウェブアプリケーションであれば、ウェブブラウザ上で動作することになり、すべてのスマートフォンには、ブラウザが搭載されている。もちろん、ハードウェアやネットワークの制約により、デスクトップアプリケーションと比較して、ウェブアプリケーションは貧弱になりがちではある。
とはいえ、ウェブアプリケーションの力は、利用者に制限を加えるものとならないことを示す例として、Gundotra氏は、Googleの「Android」OSを搭載した、新たな携帯電話「HTC Magic」上でも、(iPhone向けに開発されたものと)同じGmailソフトウェアが動作することを証明してみせた。
Gundotra氏は「新しいHTML 5のウェブブラウザの最新仕様を実行できるデバイスであれば、どんなデバイス上でも動作するアプリケーションの構築が可能になった」と語っている。
Gmailソフトウェアの携帯電話バージョンは、オフライン機能の提供に、やや異なるアプローチを採用している。
デスクトップバージョンでは、Googleが開発した、「Gears」と呼ばれるオープンソースのブラウザプラグインが採用されているものの、iPhone向けのバージョンは、ウェブページの記述に徐々に用いられるようになってきた、HTML 5のオフラインデータの保存に関する標準に準拠している。この技術標準により、アプリケーションの状態や、メッセージなどのデータのキャッシュが利用可能となる。
http://japan.cnet.com/mobile/story/0,3800078151,20388563,00.htm
株式会社テレジャパン
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