2008年6月26日木曜日

リライアンス・グローコムでは今後、NGNの信頼性を高めるとともに・・・

インド通信最大手リライアンスと米ステルス、世界最大のVoIP網を共同運営へ

インドの通信最大手リライアンス・コミュニケーションズの子会社、リライアンス・グローバルコムは24日、米通信会社ステルス・コミュニケーションズと提携を結んだことを発表した。この提携は、リライアンス・グローバルコムの事業戦略で重要な位置づけとされている。

今回の提携は、ステルスが所有する世界最大のインターネット・プロトコル(IP)ネットワーク"ボイス・ピアリング・ファブリック(VPF)"の共同運営を主眼に置く。今後は、リライアンス・グローコムとともに、VPFサービス地域の拡大を図る。

VPFは、インターネット対応の音声プラットフォームで、プライベート・ネットワークでの利用を前提に設計。電話交換局に似た機能を持つため、安全性とサービス品質を保証しながら、ピア・ツー・ピア型のネットワーク接続を確立できる。

ステルスは2003年に、米ニューヨークでVPFの提供を開始した。その後、IPネットワークの中継で重要な国際通信用ハブを、複数の地点に設置。英国との2国間通信を手始めに、VPFで国際通信サービスを展開している。

この結果、VPFは、既存の電話網に依存しないピアリング型IPネットワークへ進化。企業などのプライベート・ネットワークで、IP音声伝送サービス(VoIP)や電話に類似したサービスへ利用されたことを追い風に、世界最大のIPネットワークにまで発展した。2007年には、1分当たりの年間通信量が、全世界で2,000億ボイス・ミニッツ(分単位での音声トラフィックの取引)に到達。2008年には、「4,000億ボイス・ミニッツにまで倍増する」と見られている。

一方のリライアンス・グローコムは、総延長6万5,000キロメートルのIP対応光ファイバー・ネットワークを通じて、IP技術による次世代電話網(NGN)を提供中。今回の提携では、市場参入の迅速化、国際通信用ハブの増設促進、VPFネットワーク活用件数の増加、音声サービスに関する営業展開についても、ステルスと共同で事業を進めるという。

リライアンス・グローコムでは今後、NGNの信頼性を高めるとともに、NGNで提供中の商品・サービスの組み合わせを増加。NGNのエンドユーザーを対象に、VoIPの価値やコスト便益の向上を目指す。

ステルスでは、今回の提携を機に、リライアンス・グローコムの光ファイバー・ネットワークをVPFのVoIPに利用する予定。また、VPFのサービスを拡大する地域では、普及済みの公衆交換電話網(PSTN)に接続できる終端装置(VoIPアダプター)を提供し、サービス地域を50カ国にまで増やす模様だ。

VPFについては、サービス地域を拡大できた場合に、さまざまなメリットが生じることが予想される。まず、サービス拡大地域から参入する通信会社は、プラグイン・プレイ方式のVoIPプラットフォームを魅力的なコストで導入できる。また、世界最大のIP対応海底光ファイバー・ネットワークを利用できることから、通話音質の向上も期待される。

さらに、VPFのサービス地域が50カ国にまで増えれば、リライアンス・グローコムの先進的なNGNサービスにも好影響を及ぼす可能性がある。これは、 NGN向け商品・サービス構成の充実に加えて、既存のPSTNと完全に接続できるVoIPアダプターの品質向上が見込めることによる。
http://indonews.jp/2008/06/voip.html

0 件のコメント: