2008年1月31日木曜日

「シンクライアントの実力とは」

「シンクライアントの実力とは」
 東京ビッグサイトで開催しているイベント「ITpro EXPO 2008」のメインシアターで、ICT相談室「シンクライアントの実力」と題したトークセッションが行われた。登壇したのは、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)パーソナルシステムズ事業統括マーケティング統括本部長の松本光吉執行役員と、日経コンピュータ編集長の桔梗原富夫。冒頭、松本執行役員は「シンクライアントにまつわる疑問を、デモンストレーションを通して明らかにしたい」と意気込みを語った。

 「インターネットを通して寄せられた質問で多かったのが、そもそもシンクライアントとは?」という桔梗原編集長の問いかけに対して、松本執行役員は次のように答えた。「PCを表示部、演算部、記憶部という3つに分けて、表示部だけを切り出して、ネットワークの先につなげたものがシンクライアント。演算部はブレードPC、記憶部はネットワーク・ストレージとして、集中管理できるようにしている」と説明した。

 「セキュリティは確保できるのか」という質問に対しては、「シンクライアントはクライアント側にはデータが残らない。そこにICカードやバイオメトリクスなどの認証機器、シングルサインオンなどのシステムを組み合わせることで、セキュリティに厳しいユーザーでも満足してもらえる」と松本執行役員は自信を見せる。

 「システムダウン対策については」という質問には、松本執行役員はシンクライアント機の電源を抜いてから、別のマシンからログインしてもデータは保持されている、というデモを通じてシンクライアントの信頼性をアピール。続けて、演算部となるブレードPCが壊れた場合も、仮想化技術などを応用すればそのままシステムを継続できると解説した。

 シンクライアントの課題の一つであるグラフィックス能力についても、解決方法の1つを松本執行役員は提案した。「NASAの火星プロジェクトでも使用されたHP開発のリモート・グラフィックス・ソフトを経由すると、動画の再現も非常になめらかになる。こうした技術を使えば、CADなどの技術ソフトもシンクライアントで使える」という。SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を利用したインターネット端末としても有力視されるシンクライアントは今後、学校や公共分野だけではなく企業ユーザーでの活用事例が本格化すると松本執行役員は締めくくった。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080130/292496/

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2008年1月26日土曜日

HP、ノートPCモデル含むシン・クライアント端末3機種をリリース データ紛失やウイルス感染、盗難のリスクを軽減

HP、ノートPCモデル含むシン・クライアント端末3機種をリリース

データ紛失やウイルス感染、盗難のリスクを軽減
 米国Hewlett Packard(HP)は1月24日、ノートPC型シン・クライアント端末「HP Compaq 6720t Mobile Thin Client」と、デスクトップPC型シン・クライアント端末の新モデル「HP Compaq t5730」「同t5735」を発表した。同社はシン・クライアント/仮想化ソフトウェア・ベンダーの米国Neowareを買収して以来、デスクトップ仮想化技術の拡充に力を入れており、今回の新製品投入もその取り組みの一環と言える。
 6720tは、HDDやファンなどの可動部品を搭載しない同社初のノートPC型シン・クライアント端末。Windows XPに対応し、Wi-Fi無線LAN機能と3Gブロードバンド無線機能、ならびに15.4インチの液晶ディスプレイを備える。

 同製品では、データ紛失やウイルス感染、本体盗難のリスクを軽減するため、データ・ファイルとアプリケーションはすべてリモートのサーバに保存される。また、アプリケーションをリモートでインストール/管理/更新/実行できるなど、管理面での簡素化も図られている。価格は725ドル。出荷開始は今年1月末から。

 一方、デスクトップPC型シン・クライアント端末のt5730はWindows XP対応モデル、t5735はDebian Linux対応モデルとして提供される。いずれもユーザー・アクセス管理機能を搭載し、2ファクタ認証をサポートする。価格は、t5730が499ドルから、t5735が450ドルから。

 「HPはここ18カ月でシン・クライアント技術の研究開発投資を倍増させ、シン・クライアント開発センターを従来のヒューストンに加えて、フランス、上海、ペンシルベニアに開設するに至った」と語るのは、同社のブレードPC/シン・クライアント部門ディレクター、タッド・ボードマン(Bodeman)氏だ。

 同氏によると、シン・クライアントは長年提供されてきた技術だが、昨今のセキュリティや省エネルギーへの関心の高まりを背景に、今後普及拡大が見込まれるという。

 ちなみに、シン・クライアント市場でHPと競合する米国Wyse Technologyは4カ月前に、ICカードとBluetoothをサポートしたノートPC型シン・クライアント端末2機種を発表している。

 HP のマーケティング・マネジャー、タイ・ヌグエン(Thai Nguyen)氏は、「ノートPC型シン・クライアントは、ノートPC紛失による機密情報漏洩問題を解決する切り札となるだろう。例えば6720tは、 Neowareのシン・クライアント技術を用いて中央のサーバでデータを処理するため、本体にデータを格納する機能を一切装備していない」と強調する。

 元NeowareのCEOで、現在はHPのパーソナル・システム部門のシン・クライアント担当バイスプレジデントを務めるクラウス・ベシエ(Klaus Besier)氏は、「多くの人がデスクトップPCとノートPCのデータ・セキュリティを懸念している。このため、必要に応じて従来のPCを代替できるシン・クライアント技術への関心が高まっている」と指摘する。

 Neowareの買収完了に伴い、HPはシン・クライアント部門のエンジニアを4倍に増員した。「現在、HPとNeowareの技術力を融合しながら、リモート・クライアントの処理能力やグラフィックス性能、無線機能の強化に力を入れている」とBodeman氏は説明している。
http://www.computerworld.jp/topics/pcc/96470.html

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HP、2008年はシンクライアントの年と宣言

HP、2008年はシンクライアントの年と宣言
Neowareを2億1400万ドルで買収したHPが、同社初のシンクライアントPC製品およびソフトウェアパッケージをリリースしようとしている。HPは、シンクライアントこそがPC市場の最前線と考えているようだ。
2008年01月25日 17時09分 更新

 世界のPCベンダーのトップを走っている米Hewlett-Packard(HP)は1月24日、Microsoft WindowsまたはDebian GNU/Linuxに対応した新しいラップトップモデル1機種と、スタンダードなシンクライアント2機種の合計3製品を発表した。

 2007年にNeowareを2億1400万ドルで取得して以来、HPがシンクライアント分野に投入する新たなハードウェアとしては、これら3機種の新型シンクライアントが初めての製品となる。Neoware は、広範なハードウェアやソフトウェアを顧客に提供している、有力シンクライアントコンピュータメーカーだ。今回の新製品リリースからは、企業顧客に対する新たな形態のコンピューティング提供に、HPが投資する意欲を持っていることがうかがえる。

 Neowareの前最高経営責任者(CEO)で、現在はHPのシンクライアントソリューション部門副社長を務めるクラウス・ベジア氏は、「デスクトップ環境ではさまざまな変化が起こっている。デスクトップは複雑なインフラストラクチャで、フル機能装備のPCがあふれている昨今、すべてのユーザーがどうしても必要とするものではない。企業では今後、デスクトップインフラを簡素化したいと考えるIT部門や経営者がますます増えるだろう」と、eWEEK に語った。

 可動部品を持たず、ネットワークを介してデータセンターの集中型サーバに接続される形を基本とするシンクライアントPCの市場は、一般的なデスクトップおよびノートブックの市場と比べてまだはるかに小さいが、今後数年間は年率約20%で成長を続けていくと、IDCは予測している。HPは、2008 年におよそ100万台のシンクライアントをリリースする計画を立てている(ちなみに、同社が2007年に世界へ出荷したPCの総数は5000万台である)。

 HPはシンクライアント製品のラインアップを増強していく中で、セキュリティやROIの向上、ライフサイクルの長期化、管理の簡素化、電気使用料の削減といった、シンクライアントが企業にもたらす種々のメリットを的確にアピールすることも忘れていない。例えば、HPのデスクトップの中で最もエネルギー効率のよい製品は、約80ワットの電力を消費するが、同社のシンクライアントの消費電力はわずか16ワット程度で、騒音も少ないという。

 シンクライアントそのものを提供するだけでなく、こうしたコンピューティング形態に対応した一連のPCブレードおよびサーバなどの集約型コンピューティングモデル構築に関しても、HPは顧客をサポートする取り組みを展開している。HPがNeowareを買収したのも、同社の優れた管理ツールやグラフィック機能、Citrixをインストールしたサーバからアプリケーションをストリーミングする機能を手に入れることが1つの大きな目的だった。HP が1月24日に行った発表はハードウェアの改良に焦点が当てられていたが、同社は今年に入り始動させた集約型コンピューティングソリューションに、より多くのNeowareソフトウェアを統合していくプランも温めている。

 Gartnerのアナリスト、マーク・マージビシャス氏は、「Neowareには極めて質の高い管理製品があり、シンクライアントの効率的な利用を実現する、優れたイメージングソフトウェアも擁している。また、膨大な顧客ベースを持ち、その大部分が米国外に広がっているため、HPはこれを生かして新興市場に足がかりを築くことができる」と指摘した。

 エンド・ツー・エンドの集約型コンピューティングソリューションを提供している大手ベンダーは、HPのほかにも存在する。2007年にはDell が、自社の「PowerEdge」サーバと、HDDを取り外した旧来のデスクトップ、さらにはCitrixのバックエンドストリーミングおよび仮想化技術を組み合わせ、独自のソリューションを発表した。

 集約型モデルという概念の登場によって、これまでコールセンターもしくは派遣社員用のニッチ製品と考えられてきたシンクライアントは、主要大手企業や、医療ケア業界および教育業界といった垂直市場にも浸透していくだろう。

 もっともアナリストらは、ソフトウェアとハードウェアの適切な組み合わせを見つける難しさもさりながら、伝統的なデスクトップやノートブックにいまだに信頼を寄せる労働者の思考を変えることが、この手のコンピューティングモデルを発展させていくうえでの大きな障害になると話している。

 HPのシンクライアント事業部門ディレクターであるタッド・ボードマン氏も、同コンピューティングモデルを普及させるには、まだいくつか問題が残っていると認めた。それでも同氏は、古いPCを少しずつシンクライアントに置き換えようと考えている企業は少なからずあると、自信ものぞかせた。

 また、Webベースのアプリケーションを使い慣れており、物理的なハードウェアの有無にはあまりこだわらない若い世代は、シンクライアントをエンドデバイスとして用いる集約型モデルにも順応できるはずだと、ボードマン氏は主張している。

 「新卒世代の若者たちは、オンライン上で育ったようなものだ。PC環境を逐次アップデートしていく段階をITが踏み越えた今、大学を出たばかりの若い彼らが(Microsoftの)『Outlook』は使いたくないと思うのも不思議ではない。気軽にアクセスしてWebベースアプリケーションを立ち上げ、効率的にやるべきことをやるというのが、彼らの理想のスタイルだ。まさに文化的な移行が起こっているのである。これからは、PCがオンラインエクスペリエンス化する傾向がいっそう強まるだろう」(ボードマン氏)

 HPが発表したシンクライアント新製品の1つ目は、Intel製「Celeron M」プロセッサを搭載したラップトップ「Compaq 6720t」だ。クロックスピードが1.06GHz、ディスプレイが15.4インチで、フラッシュメモリドライブ(Solid State Drive:SSD)を実装している。802.11 a/b/g WLAN(Wireless LAN)技術および3Gブロードバンド無線もサポートしている。

 6720tの価格は725ドルからで、1月末から販売が始まる。

 2種のデスクトップは、Windows XPe(embedded)対応の「Compaq t5730」と、Debian Linux対応の「Compaq t5735」。いずれのシンクライアントもAMDのプロセッサを利用し、USB 2.0ポートを複数備えている。両製品ともすでに発売されており、Linuxベースモデルは450ドルからとなっている。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0801/25/news082.html

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個人プロファイルの移行リンク集

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http://docs.google.com/Doc?id=d8kd6kx_130g7gw27dx

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2008年1月25日金曜日

5万円を切る小型モバイル端末 「Eee PC」

5万円を切る小型モバイル端末「Eee PC」

NTTBPからは、代表取締役社長の小林忠男氏が登壇。NTTBPは、公衆無線LANのイ
ンフラ拡大を目指して、公衆無線LAN向けの無料ポータル「Wi-Fine」を展開。京
浜急行やつくばエクスプレス、ゆりかもめの各駅や、ロッテリア、ケンタッキー
フライドチキンなどのファーストフード店など、約1,600のアクセスポイントが
利用可能になっている。

 ASUSTeKとNTTBPの共同で「Eee PC発売記念 Wi-Fi体験キャンペーン」を実施する。これは、Wi-Fineのアクセスポイントが1日1回まで無料で利用できるというもの。接続時間については制限はない。期間はEee PCの発売日の1月25日から、5月31日まで実施される。キャンペーンの利用にはエントリーと登録を行なう必要がある。申込受付は4月末まで。 NTTBPは、アップルのiPod touchでも同様のサービスを展開している。

 小林社長はEee PCについて、「1カ月ぐらい使用してみたが、この価格は非常にコストパフォーマンスが良い。会社のデータサーバーにアクセスするシンクライアント的な使い方をすることで、紛失したとしてもマシンの代金はかかるが、データは失わないし、謝罪会見をしなくて済む」と評価。Wi-Fineとのキャンペーンによって「Eee PCと新しいビジネスモデル、新しい世界を作り上げられたらと思っている」と期待を語った。
詳細は・・・・・
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0123/asus.htm

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2008年1月23日水曜日

IIJ、法人向けモバイルデータ通信サービスに参入

IIJ、法人向けモバイルデータ通信サービスに参入
インターネットイニシアティブ(IIJ)は、NTTドコモのFOMA網を利用した法人向けデータ通信サービス「IIJモバイル」を開始した。下り最大3.6Mbpsの高速大容量通信が全国規模で利用できる。

 同サービスは、IIJがMVNO(仮想移動体通信事業者)としてドコモの通信設備を借りて提供する。全国のFOMAサービスエリアで下り最大 384kbpsのデータ通信ができ、FOMAハイスピードエリアでは同3.6Mbpsのデータ通信が可能になる。プロトコルの使用制限がなく、VPN接続やFTPなども利用できる。同時に3.6Mbpsデータ通信対応の端末(A2502)も、月額1000〜1500円程度でレンタルする(利用規模による)。

 料金プランは、月額8500円の定額制(1回線当たり)のほか、予め設定した月間のデータ送受信総量で課金する「パケットシェアプラン」、同時接続数を限定した「接続シェアプラン」の3種類がある。パケットシェアプランでは、事前に決めたデータ総量(1Gバイト〜100Gバイト)に応じて通信料金を支払えば、ユーザー数に関係なく設定したデータ量まで利用できる。例えば20Gバイトで設定して20ユーザーで利用した場合は、1ユーザー当たり 3800円程度になるという。超過分は従量課金となっている(応相談)。
プラン名 月額基本料 プランの特徴


定額プラン 8500円/1回線(ISP料金込み) 使い放題、プロトコルの利
用制限なし


パケットシェアプラン 1800円〜/1回線(ISP料金込み) 利用パケット量に応じた従量課金プラン(事前に一定のデータ総量ごとに用意されているパッケージ商品として購入する)、プロトコルの制限なし


接続シェアプラン 3900円〜/1回線(ISP料金込み) 同時接続数を限定した安価なプラン、利用パケット量は無制限(使い放題)、プロトコルの制限なし


料金プランの概要

 このほかオプションとして、IPアドレスを指定して接続元を認証するための「接続元限定」、不正接続を禁止する「接続先限定」、海外でも利用できる「国際ローミング」、社内サーバへのアクセス認証・制御を行うための「リモートアクセスVPN」の4つの機能も提供する。各機能の料金は調整中だが、国際ローミングの対応エリアや通信料金は、NTTドコモの「WORLDWING」サービスに準じるという。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0801/22/news121.html

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2008年1月22日火曜日

日立が「廃棄したはず」の個人情報入りHDD、中古店に流出

日立が「廃棄したはず」の個人情報入りHDD、中古店に流出
日立製作所は、廃棄したはずの個人情報入りHDDが中古業者に流出していたと発表した。東京消防庁から修理・交換を依頼されたPCのHDDで、2500人分の個人情報が含まれていた。
2008年01月18日 19時25分 更新

 日立製作所は1月18日、廃棄したはずの個人情報入りHDD 1台が中古業者に流出していたことが分かり、14日に回収したと発表した。東京消防庁から修理・交換を依頼されたPCのHDDで、職員など2500人分の個人情報などが含まれていた。

 HDDの修理を委託された子会社が「動作不能」と判断し、金属材料のリサイクルのためリサイクル業者に売却したところ、誤って外部に持ち出されたという。

 HDDには、東京消防庁の職員100人分の個人情報と、建物の防火安全管理権原者リストに記載された名前や住所など2400人分の個人情報が含まれていた。

 中古品量販店でHDDの一部を購入した人から、東京消防庁にメールで通報があり判明した。リサイクル業者から中古量販店へ持ち出された経緯は現在調査中という。

 日立は「IT機器の廃棄処理方法を見直すとともに、再発防止に全力で取り組む」としている。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0801/18/news099.html

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2008年1月13日日曜日

ネットブート型シンクライアントOS「Phantosys(ファンタシー)」

株式会社ワッセイ・ソフトウェア・テクノロジーは1月11日、ネットブート型シンクライアントOS「Phantosys(ファンタシー)」を発表した。 Windows Vista/XPのネットワークブートを行える製品で、2月より企業や文教市場に向けて販売を開始する。価格はオープン。

 Phantosysは、台湾ARGTEK COMMUNICATIONが開発しているシンクライアントOSで、ネットワーク経由でサーバーからOSイメージを取得してブートするネットブート型のシンクライアント環境を構築できる。ネットブート型は、画面遷移情報やキーボード入力情報をやりとりするほかのシンクライアント方式と異なり、シンクライアント端末のローカルリソースを利用して動作するため、CADやマルチメディア関連などGPUの能力が必要なアプリケーションでも制限なく利用できる点が特徴。さらにPhantosysでは、専用端末ではなく一般PCをシンクライアント化できることから、必要な能力に応じて、さまざまなPCを選択可能なメリットがある。

 Phantosysの運用にあたっては、セキュリティや利便性を考慮し、ローカル端末のHDDを取り外して完全にシンクライアント化することも、装着したままでローカルドライブとして用いることも可能。HDDが装着されている場合は、そのHDDをキャッシュとして活用しネットワークボトルネックによる処理速度低下を防ぐ、「ローカルキャッシュ機能」も利用できる。

 最大の特徴は、多数のクライアント環境をツリー状に管理するマルチレイヤーノード方式を採用している点。ひな形となるブート環境(親ノード)をベースに、一部設定・環境を変更したノード(子ノード)を簡単に追加できるほか、子ノードの一部を変更した孫ノード、孫ノードの一部を変更したひ孫ノード、といったように、階層は何層も掘り下げて作っていける。

 また、1ノードごとに1ファイルを作成する競合製品と異なり、1つのファイルへ全ノードを統合して保存している点も特徴で、ツリー状にノード構成を把握できる管理画面とあわせて、ブート環境の管理負荷を大幅に軽減しているという。なお管理にあたっては、中間ノード、例えば子ノードを削除しても、孫ノード以下の下位ノードにはまったく影響を与えずに運用していけるため、無駄なノードをいつまでも作成したままにしておく必要がなく、この面でも煩雑化を防げるとのこと。

 ラインアップには、ノード数を42、階層数を4レイヤまでに制限したLight版、ノード数や階層数の制限をなくしたProfessional 版、PCのUSBポートなどを利用できなくするポートブロッカー機能を追加した最上位のAtum版が用意される。なお上位2製品では、複数のサーバーを設置しての負荷分散や冗長化にも対応する。

 1ライセンスあたりの参考価格は、サーバーライセンスが各バージョンとも10万円、クライアントライセンスがLight版で2万8000円、 Professional版で3万5000円、Atum版で3万8000円。サーバーの対応OSはWindows Server 2003(32ビット版)、クライアントの必要スペックは、Celeron 2.0GHz以上、メモリ512MB(Windows Vistaをブートする場合は1.5GB以上)となっている。

http://www.wasay.co.jp/news/news080111.htm

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